中高生のためのソーシャルスキル教育
ソーシャルスキル教育とは
ソーシャルスキルとは、わかりやすい言葉で説明すると「人とうまくかかわっていくために必要なスキル」のことです。
最近では、ソーシャルスキルトレーニング(SST)について書かれた本もたくさん出版されていますので、身近に感じていらっしゃる方や、すでに取り組まれていらっしゃる方も多いのではないかと思います。
SSTは、個別や小集団で実施したり、クラス単位で実施したりと、多様な取り組み方があります。ここでは、クラス単位で取り組むものを「ソーシャルスキル教育」という言葉で扱っています。
ご紹介する指導案・ワークシートは、これまでに高校の先生方と一緒に検討し開発したものの一部です。
参加する生徒の実態によってアレンジが必要なのはもちろんですが、実施する環境や指導する人の個性によっても進め方にはアレンジが必要です。
みなさまの状況に合わせてアレンジをした上で、お使いください。
気持ちを伝える
活動名:気持ちを伝える(ワークシート使用)
本時の目標
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気持ちを伝える言葉をたくさん知ろう
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気持ちを伝える行動について考えよう
表
ワークシート
参考例
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「うれしい」気持ちを表す言葉:やったー、よっしゃ―、よし、最高、めっちゃうれしい、よかった、心があったかい、ハッピー、幸せ、わくわくする、ぶっとびー、言葉にならない、ありがとう、ばんざーい
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「おこる」を表す言葉:むっとする、むかつく、腹たつ、くやしい、くそー、超むかつく、怒る、いかり、かっとなる、コノヤロー
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「かなしい」を表す言葉:涙が出る、胸が痛い、胸がしめつけられる、胸が張り裂けそう、言葉にならない、悼む、哀しい、悲しい、哀悼、つらい、くやしい
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「楽しい」気持ちを表す言葉:ハッピー、愉快、最高、イェーイ、おもしろい、おもろい、イケてる
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「苦しい」気持ちを表す言葉:たいへん、しんどい、つらい、ダメだー、もう終わりだ、アウト
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「気持ち良い」気持ちを表す言葉:快い、さわやか、快適、最高
話しかけるスキル(質問ビンゴ)
基本的な考え方
通常の授業の中での一般的な指示(+1)から、生徒のニーズに応じて段階的に手厚い支援にしていくことで、生徒のニーズに応じた教育が行えるようにしたいと思っています。
0 生徒の自主性に任せて見守る(支援0)
+1 全体への指示で方向性を示す
+2 やや細かい支援を小集団または個別に行う
+3 かなり手厚い支援を特定の生徒に対して行う
図1のようなイメージで考えています。
そのイメージに合わせて、指導案を作っています。

図1:生徒のニーズに応じた段階的な支援
活動名:質問ビンゴ(ワークシート使用)
本時の目標
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質問ビンゴを通じて、「あいさつ」「話しかけるスキル」「質問するスキル」を身に付ける
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質問に答えサインをするスキルを身に付ける
表
ワークシート